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Grangel Studioグランゲル・スタジオ
長編アニメーション映画のコンセプトアートやキャラクターデザインを手がける世界的デザイナーのCarlos Grangel、Jordi Grangelが立ち上げた、スペインのバルセロナに拠点を置くデザインスタジオ。 『マダガスカル』『カンフー・パンダ』『コープス・ブライド』『ヒックとドラゴン』など多くの人気作品に参加している。

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インタビューをお受けいただきありがとうございます。Grangel Studioについて、簡単に紹介をお願いいたします。

Grangel Studioは、私たち兄弟で行っているデザインスタジオです。兄のカルロスと弟のジョルディ・グランジェの二人で1985年にバルセロナにスタジオを設立してから、ハイクオリティなアニメ映画のプリプロダクション(映画などの撮影に入る前に行う準備作業全体のこと)のためのコンセプトアートに携わってきました。

設立して最初の5年間はイラストやコミックの制作や広告用のレンダリング制作をしていましたが、1990年以降はアニメに注力するようになり、現在までに25本以上の長編映画に携わりました。これまで携わった作品には『バルト』『プリンス・オブ・エジプト』『エル・ドラド 黄金の都』『スピリット』『シンドバッド 7つの海の伝説』『マダガスカル』『カンフー・パンダ』『コープス・ブライド』『ヒックとドラゴン』『ホテル・トランシルバニア』『ロン 僕のポンコツ・ボット』などが挙げられます。その他の作品を含む完全版のリストにご興味のある方は、ぜひwww.grangelstudio.com をチェックしてくださいね。

世界中の人に愛されるキャラクターを次々生み出されていますが、Grangelさんがイラストを描き始めてから大切にされていることはありますか?

イラストやキャラクターを描きたいという情熱と意欲は常にあります。漫画やアニメが好きだったので、美術技法だけでなくアニメーションの技術も勉強して、その後で自分たちのやり方を確立していきました。

私たちが大切にしている3つのエッセンスがあって、それは情熱、想像力、そして規律です。Grangel Studioは、いわばスタイル、様式の研究所です。作品に最適なルックと、ストーリーに最も適したキャラクターを作りたいと考えています。

制作をするうえで、インスピレーションを受けている人やモノはなんですか?

主に古今東西のアートや、自然からインスピレーションを得ていますね。自然は常に私たちのインスピレーションの源です。自然や動物が登場する長編アニメを数多く手がけましたが、自然を観察することは抱えている問題を解決しますし、洗練されてスタイリッシュなキャラやデザインを生み出す上で重要な鍵になりました。

いま現在取り組んでいる新しいプロジェクトはありますか?

現在、ストップモーション、伝統的な2Dアニメ、そして3DのCGIと、3種類の長編作品でキャラクターデザインに取り組んでいます。あと、今年ギレルモ・デル・トロ監督の『ピノキオ』が上映されるんですが、共同でピノキオとゼペットじいさんのキャラクターデザインを担当しました。

それ以外にも、個人的なプロジェクトがいくつかありますが、現在のプロダクションに比べると、かなりゆっくりしたペースで進めています。

また、イタリアとスペインで作品の展覧会をいくつか計画しています。いつか、大好きな日本で展覧会を開催できればと思っています!

コピックに特別にご提供いただいたキャラクター「Mudskippers(マッドスキッパーズ)」についてお聞かせください。このキャラクターはどのように誕生したのでしょうか?

フレンドリーな生き物の家族のキャラクターシリーズを作りたい、と思っていたんです。そのアイデアがMudskippersに発展したのは、グラフィックとビジュアルの面で、コピックのカラーチャートを最大限に活用できそうな可能性があったからです。各キャラにはメインとなる色が設定されていて、それぞれの色が各キャラクターごとの個性を表現しています。メイン色以外にも違う色調のバージョンがあって、コピックのチャートから1キャラあたり平均4~6色は使っていることになりますね。
Mudskippers関連のデザインはすべてコピックに寄贈させていただきました。世界中のアーティストにインスピレーションを与えるために、私たちのキャラクターを活用していただければと思います!

素敵なキャラクターたちを寄贈していただけて光栄です!コピックを長く愛用してくださっていますが、コピックを使い始めたのはいつからですか?

私たちのスタジオでコピックを使い始めたのはずいぶん前、記憶が正しければ1993年ごろです。
監督やプロデューサーも、その繊細で美しい色彩と、豊富なカラーバリエーションが使いやすいと気に入ってくれました。また、コピックの色が増えていったことで、それぞれのキャラクターに適した色選びの可能性が広がりました。例えば、コピックは人間の肌色を表現するのにとても適しています。私たちにとっては、これがコピックが他のどのブランドよりも優れていると思うポイントで、キャラクターの彩色にとても役立っています。また、グリーン、イエロー、ブルー、ブラウンなどの色も豊富に揃っていて、背景のデザインに役立っています。

コピックは高品質の製品を作っていますが、私たちもそういう姿勢で仕事していきたいと思っているので、私たちにとって完璧な組み合わせですね。

色の幅の豊富さをお褒めいただきありがとうございます。もし、特にお気に入りのコピックの色があれば教えてください。

好きな色はたくさんあります。いくつか挙げるのは難しいのですが、グレー系で色調を決めたり陰影をつけていくときは、クールグレーとウォームグレーを好んで使っています。また、キャラクターの白目の部分にボリュームを持たせるときにナチュラルグレーのN-1を愛用しています。

他には、E18 Copper、E29 Burnt Umber、E81 Ivory、YG11 Mignonette、R00 Pinkish White、YR01 Peach Puff、B97 Night Blue、B99 Agate、G99 Olive、RV000 Pale Purpleなどがお気に入りです。

コピックで作画するときのポイントやテクニックがあれば、ぜひ教えてください。

もちろん!いくつかありますが、まず薄い色から始めて、その上から濃い色を重ねていくのが基本のコツですね。キャラクター一人あたりで平均4〜7色の色を使用しますが、肌の色はh異なる4色で4回ほど重ね塗りすることでボリューム感を出し、キャラクターをより生き生きとさせます。キャラの服も同様に、1着につき4~7色を使って着色しています。
キャラクターの陰影を描くときはグレーを使うことが多いです。クールグレーのC-2や、ウォームグレーのW-2がすごくちょうどいいんです。

彩色する範囲が大きい場合は、コピックインクを使用します。背景に空が広がっているときや、ジャングルのように緑の部分が多いときは、インクをスポンジにつけて使ったり、コピックワイドを使います。空の種類によって、3~4種類のブルーを使い分けていますよ。

スケッチするときは、コピックマルチライナーを愛用しています。キャラクターの輪郭を描くのに最適なんです。目の黒い部分(瞳孔)には、マルチライナーのブラックで線幅が0.03mm、0.2mm、0.5mmのものを使っています。

とても熱い回答をありがとうございます!Grangel Studioこれからの展望や目標についてお聞かせください。

私たちは本当に仕事を楽しんでいます。世界中の異なる文化圏の新しいアーティストと仕事するのも楽しみだし、より多くの経験を積んで、Mudskippersのようなオリジナルな作品を生み出していきたいですね。また、私たちが得た経験や遺産を、熱心な新しい世代に教え、引継いでいければいいなと思っています。

この記事を読んでくださっている方に、伝えたいメッセージやアドバイスなどあれば一言お願いします。

クリエイティブになろう!自分の手を使って、必要なら指を汚すことも厭わないで。情熱を持ち続けて、楽しみましょう!

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