りーりん
主に投稿雑誌やコミティア、pixivなどで活躍中。 コピックのデモンストレーションの実績も多数。
専門学校や店頭での、コピックの実演も手がける。
共著に『コピックの女の子イラストブック』(著者/日貿出版社, 2020)を『コピックで描こう! カラーイラスト上達メイキング』(共著/翔泳社, 2015)、 『SSイラストメイキングブック〜SS illust making book〜コピック vol.01 』(共著/復刊ドットコム, 2015)がある。
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ーりーりんさんの自己紹介をお願いいたします。
千葉県出身、東京都在住のイラストレーターです。可愛いモチーフや少年少女のイラストを描くのが好きです。コピックで着彩することが多いですが、アナログ画材・デジタルツールを問わず使っています。
ーイラストレーターのお仕事はいつ頃から、どのようにしてはじめましたか。
イラストの投稿雑誌に投稿し始めたのがきっかけで、大学生の頃に絵のお仕事をさせていただく機会に恵まれました。
ー コピックはどういったきっかけでイラストに使い始めましたか。
最初は、友達がコピックを持っていたのが気になって自分でも使ってみたくなりました。あとは、好きな漫画家さんが描かれていたカラーイラストがコピックを使って描かれたものだったのですが、あまりにも美しくて感動して、自分もこんなふうに描いてみたいと思ったのもきっかけです。
ーコピックを長くご使用いただいていますが、使い方はどのように変わってきましたか?
もともとはかなり濃い色や明るい色味を好んで使っていたのですが、最近は淡い色や少しくすみのある色をたくさん重ねて使うことが多くなりました。彩度の高い色を部分的に入れることで、その部分が引き立つように調整しています。
ー着彩中の好きな工程はありますか?また、コピックの使い方のコツを教えてください。
肌のベースの色を塗ったあとに、影を付けていく工程が好きです。
あと、自分の中でイメージしている色を、どの色を組み合わせたら出せるのか考えて試行錯誤している時間も好きです。
肌の塗りでは、うすく明るいオレンジのE0000やYR0000と、くすんだW-00やBV0000を重ねて塗ることが多いです。明るい色の上から、同じうすさ程度のくすんだ色味を重ねると透明感のある塗り方ができます。
ーデジタルで作画をする方が増えましたが、今でもコピックを愛用し続けてくださっている理由はなんでしょうか。
アナログもデジタルの作画もそれぞれ違う良さがあると思います。コピックの作画では、同じ色でもペンの運びや力加減、紙の種類などによってもその時々で違った質感の塗りになるのが楽しくてずっと使っています。「こういう色を出したい」と思って考えた色の組み合わせがうまくできたときも、新しい発見があって嬉しいです。また、やはりアナログ作画は一発勝負なところがあり、集中力を高めて描けるのも自分には合っているように感じます。
ー作品はどういったものからインスピレーションを受けることが多いですか。
雑貨屋さんなどお店のディスプレイや、好きなアイドル・舞台を見たときです。
ー今回のメイキング動画の際に作成していただいたイラストですが、どこに一番注力しましたか?
髪の塗りです。限られた色の中で、どうやったら透明感や奥行き感が出せるかを考えながら塗り進めました。
ー毎年コピックのコンテスト「コピックアワード」に応募していただきありがとうございます。
コピックアワード2021では審査員賞を受賞されました。当時のイラストの制作はどの部分に注力されましたか?
コピックアワードは毎年力作を描ける良い機会になっています。力を入れて描いた作品が評価いただけたことが純粋に嬉しかったです。
この作品では、夏のはっきりした影の表現に特に注力しました。今見ると、もっと改善できるところがたくさんありますが、当時はその時描ける最大限でがんばって描いていました。
ー今後チャレンジしていきたいことはありますか?
建物や街並みなど背景の作画です。海や路地裏、お店の外観などの写真を見るのが好きで、自分もそういう絵を描きたいと思っているのですが、なかなか思うように描けず……。練習して、自分が描きたい絵を描けるようになるのが目標です。